施設現場を数多く取材した筆者は入居したくない…高級老人ホームがムラ社会化、精神を病む入居者たち
現役時代は、企業の幹部として組織をまとめてきたTさんにとって、得意のリーダーシップを発揮できる施設は居心地がいいらしい。自分に従う入所者とともにグループを結成、施設を牛耳るようになり、スタッフにも命令口調で接するようになったという。
一方で、Tさんのグループを快く思わない入所者もグループを結成。施設内で両グループが対立するようになってしまったという。施設内は村社会化し、派閥争いも勃発。入所者同士の人間関係が複雑になると、スタッフの心労も増える。A氏によると、「疲れて精神を病み、辞めてしまったスタッフが何人もいます」とのことである。
■セクハラもパワハラも当たり前
高級老人ホームでは、モラルのない入所者の対応にも頭を悩ませている。多額の費用を受け取っている分、入所者を“お客様”として丁重に扱う。それ自体は悪いことではないが、スタッフがどんなに理不尽な目にあっても、声を上げにくい環境は決してよくないだろう。A氏が言う。
「スタッフが入所者からセクハラを受けることも日常茶飯事です。しかも、“たくさんお金を払っているから少しくらい良いだろ”という感覚の入所者が多く、女性スタッフは胸を揉まれたり、性的な質問をされたりとか、やられたい放題で……。それでも、スタッフは強い口調で注意ができず、上司も“我慢しろ”の一点張りなのです」
















