「うんこがしたくなって命拾い」空襲を生き延びた少年の実話が絵本に…戦争を知らない子どもたちに伝えたいこと
もうひとつ、作者が伝えたいのは、戦争の被害が広島や長崎、東京などに限らず、日本各地に及んでいたという事実だ。
「あと今回この絵本を作るにあたって、甲府の空襲について調べたり、いろんな方のお話を聞いたのですが、あまりに悲惨な話が出てきて私自身驚きました。甲府はのどかな田舎で、だからこそ都会の子どもたちの疎開先にもなったわけですが、そんな場所でも戦争で大きな被害を受けているわけです。戦争体験を伝えるとなると、広島・長崎・沖縄・東京などのことが多く取り上げられますが、じつは日本各地で多くの命が失われていて、うちの父のような普通の子どもですら、一生忘れられないような壮絶な体験をしているんだということに、もっと注目したほうがいいと思ったんです」
身近な場所にも戦争の記憶が残されている。その事実を知ることが、子どもたちに戦争を自分自身の問題として考えてもらうきっかけになるという。
「そうすることで、いったん戦争が起これば誰しも無縁ではいられない。戦争することがいかに馬鹿馬鹿しいことかを子どもたちに気づいてほしいんです」
終戦直前の昭和20年7月7日。ちょうど七夕の日に、初となる大規模な空襲を受けて市街地の7割以上が焼失したという甲府。「その被害についてもぜひ全国の人に知ってもらえたら嬉しい」というのが作者の思いだという。
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