合法ですよ! 大麻由来成分「CBD」を嗜んでみたら…“都会のオアシス”で極上チル体験
サントリーホールディングス会長だった新浪剛史氏が麻薬取締法違反の疑いで捜査を受け、会長職を電撃辞任したのは今月1日のこと。それから連日のように報道されたのが、日本でも合法な大麻由来成分のCBD(カンナビジオール)だ。日本国内でも関連製品が数多く流通しているが、「何ソレ?」「安全なの?」と感じた人も多いはず。そこで記者は「CBDの嗜み方」を学ぶべく、都内の専門ショップへ足を運んだ。
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向かったのは、CBD商品を取り扱うVapeMania恵比寿店。駅から徒歩3分の好立地で、「都会のオアシスとして新たに誕生したチルスポット」をうたう。チルとは英語の「chill out」(くつろぐ、落ち着く)に由来し、リラックスした状態を指す言葉だ。
恵比寿店が入るのはビル8階。店内は白やグレーを基調にした落ち着いた雰囲気で、カウンター5席のこぢんまりしたつくりながらも“隠れ家”感がたまらない。ソファが置かれたテラス席は緑に囲まれ、確かに「オアシス」がしっくりくる。
記者3人でカウンター席に座り、ドリンクを注文。「CBDコーヒー」、11種類のスパイスを入れた「麻炭スパイスコーラ」、魔酒といわれるアブサンをノンアルコールで再現した「アブサントヘヴン」をオーダーした。ドリンクにはCBDの他、CBG(カンナビゲロール)やCBN(カンナビノール)のオイルを無料トッピングできる。
どれも似たような名前でややこしいが、期待できる効果に違いがあるという。VapeManiaを運営する取締役の弓削勝利さん(45)が次のように解説してくれた。
「例えばCBDは会社の面接やプレゼン、試験の前とかリラックスしたい時に使われますね。CBGは集中力を高めたい時に使われることが多く、クリエーティブな職業の方に人気です。CBNは寝る前、お休みタイムに使う方が多い印象です」
オイルを舌の裏に垂らして摂取するもよし、ドリンクに混ぜるもよし。ほぼ味がないのでドリンクに入れても気にならない。CBDコーヒーにCBDオイルを追い打ちしたが、スッキリとした味わいだった。
ちなみに、新浪氏が捜査を受けたのは、知人から送られてきたサプリメントに大麻由来の「THC」(テトラヒドロカンナビノール)が残留限度値を超えて含まれていた疑いがあるため。THCは、いわゆる「ハイ」や「ブリブリ」な状態を引き起こす恐れがある成分だ。一方、CBDやCBG、CBNには向精神作用はない。
ドリンク片手にメニューをめくっていると、「グラビティ・ボング体験」なる聞きなじみのない言葉が。ガラス製の円筒内に水を入れた機器を使い、着火したCBNハーブの煙を吸うもので、水たばこに近いという。
試してみると、水で冷やされた煙はマイルドな口当たり。調子に乗って肺いっぱいに煙をため込み、吐き出すと激しくせき込んだ。ヨモギをいぶしたような香りが口いっぱいに充満したが、吸いごたえは抜群。2、3回と繰り返すうち、やがて「チル」が訪れた。