娘の強姦犯を射殺した父親が保安官選に出馬…米アーカンソー州で物議
米アーカンソー州で娘を強姦した男を射殺して逮捕、起訴された男が保安官選に立候補して、物議を醸している。注目を集めているのはアーロン・スペンサー被告(37)。
昨年10月8日、同州ロノーク郡で、複数の児童性犯罪で起訴されて保釈中だったマイケル・フォスラー被告(当時67)が、自身の娘(14)と一緒にトラックに乗っているのを発見。スペンサーはフォスラーに降車するように命じたが、「飛びかかってきた」ため、射殺したという。
フォスラーは数カ月にわたって娘にグルーミング(性的誘導)を行い、最終的に強姦したとされている。フォスラーには娘への接触禁止命令が出されていたにもかかわらず、再度、誘惑しようとしていた。
検察側はスペンサーを第2級殺人罪で起訴。裁判は来年1月に始まる予定だが、スペンサーは今月10日、ロノーク郡保安官選への立候補を発表した。自身の事件に関して、治安・司法制度が機能不全を起こしているため「娘を守るために行動した」と主張。立候補の理由は「隣人や家族が同じ苦しみを味わうのを黙って見過ごせない」としている。
立候補を受けて「本物の正義の戦い」と支持が高まる一方、「犯罪容疑者が法の執行者になるのは矛盾している」と批判する声も上がっている。