相場乱高下 市場が囁く「日経平均150ドル」は“売り”サイン
株式市場で乱高下が続いている。6日は前日比182円高の1万5890円で引け、7日は反落。前日比107円安の1万5783円で取り引きを終えた。10月2日は420円以上の大幅下落だった。ジェットコースター相場の出現だが、市場関係者は、「10月は魔の月といわれるぐらい波乱が多い。暴落に注意すべき」と警鐘を鳴らす。
個人投資家は暴落前に保有株を処分したい。タイミングは極めて難しいが、いま市場で妙なウワサが飛び交っていて、これが参考になる。「ドル建て日経平均に注意」というのだ。
「実はドルベースで日経平均を見ると、円安の影響で株価はそれほど動いていないのです。9月下旬は148ドル前後でした。きのう終値も145.23ドルです。そんなことから『日経平均は150ドルが壁』という見方が台頭しているのです」(証券アナリスト)
直近の150ドル超えは8月21日だった。そこからドル建て日経平均は下落傾向を見せ始めている。
「短期的な投資戦略として、150ドルに近づいたら、保有株を売却することです。この壁を突破し、上昇局面入りするのは現状では考えにくい。円ベースではなく、ドル建ての株価を追うことが重要です」(市場関係者)
売買代金シェアで6割以上を占める海外投資家の多くは、ドルベースで株価を見ている。頭の切り替えが、大ヤケドしないポイントだ。