小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

LA初試乗!ポルシェ初EVタイカンは体感しないとわからない

公開日: 更新日:

 まさかこんな奥深い味だったとは! そう、ポルシェ初のピュアEVセダン、タイカンだ。今回LAで行われたWCOTY(世界カー・オブ・ザ・イヤー)試乗会でラッキーにもチョイ乗りできたのだが、完璧に予想外。ある意味、凄すぎる超ストロングスタイルだったのだから。

 既に連載でも書いたように、数カ月前の上海のワークショップで開発エンジニアと話はしていた。ざっくりアウトラインを言うと今、破竹の勢いで販売を伸ばしている北米EVベンチャーのテスラ・モデルSの対抗馬的。それはボディーサイズなどを見れば明らかで、カテゴリーはポルシェらしからぬ4ドアセダンだし、全長4963mm×全幅1966mmもほぼガチンコ。唯一、全高1378mmがモデルSよりかなり低いが、そこには明確な意図が見て取れる。「ウチはテスラより本格的だ」と。ボディーデザインも実にポルシェらしい流麗なエアロフォルムだ。

ハンドリングは911より滑らかな部分すらある

 一方、当初発表されたパワースペックは意外にもモデルSより低く、当初リリースされた2グレードのうち、ハイパワーなターボSのピークパワーは761psで、真ん中グレードのターボは680ps。同じく前後ツインモーターのモデルSのハイパフォーマンスモデル、P100Dは796psだからスペック的には負けている。0-100km/h加速もP100Dが2.7秒なところをターボSは2.8秒。

 しかしこれを前述エンジニアにぶつけたところ「アチラは最初だけでしょ」と言った。これまた「ウチとは作りが違うよ」という含みがあり、実際EVは最初の1回だけ速くても、モーターやバッテリーが暖まった2回目は劣ることが多い。しかしタイカンはその手の劣化がまずないのだ。

 なにより今回LAの峠道で乗るなり驚いた。加速が超なめらかでヴィヴィッド。ハンドリングは限界が摑みやすい上、コーナリング状況が手に摑むようにわかる。まさしくポルシェ以上にポルシェしていて、ヘンな話、硬派で知られる911より滑らかな部分すらある。こればっかりは乗っていただくほかはないが、筆者以外のウルサ型のレーシングドライバーもクチを揃えて「タイカンには負けた」と言い切った。それくらい走り味がいいのである。そのデカすぎるボディとはウラハラに。

ここまでキモチいいとは……

 実は筆者は、さすがのポルシェと言えど、EVは走るスマホ的魅力であり、自動運転機能で迫るのかと思っていた。もちろんタイカンもメーターは全面デジタルで、アナログ操作はATシフトぐらいしかない。追従式オートクルーズなどのセミ自動運転機能もひと通り付いている。だが、あくまでもポルシェはポルシェ、走り味で勝負するのだ。

 実際、電動になった分、加速は今まで以上にコントロールでき、それこそ100分の1秒単位で変えられる。しかし、それが味わってみるとここまでキモチいいとは……。

 ポルシェ・タイカン、その魅力はまさに「体感」しないとわからないのである。

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