資産管理会社「ききょう企画」を舞台に大塚家具株の争奪戦
残りの株式は、久美子氏、舞子氏、智子氏、雅之氏のきょうだい4人と母親の千代子氏で均等に10%ずつ保有し、きょうだい4人は取締役に、千代子氏は監査役に就任していた。これは家族全員が株式の配当で生活できるようにするための仕組みでもあったという。
ところが勝之氏が2008年に大塚家具を退社し後継者を降りたことから、きょうだい5人で協議の上、勝之氏が保有していた株式を含めて90%を18%ずつ均等に分割することになった。この時点で勝之氏が事業承継の受け皿となる使命は終わっている。
その後、「ききょう企画」は08年3月28日に、勝久氏が所有していた大塚家具の株式130万株を譲り受け、大塚家具の第2位株主となった。
この時、譲受代金に充てる目的で同年4月4日に総額15億円の社債を発行、勝久氏がこれを買い取っている。社債の償還期限は13年4月4日だった。