第4波でお先真っ暗…借金漬け“息切れ倒産”ラッシュ迫る
新型コロナウイルス感染の第4波に突入し、経済ダメージがさらに強まっている。
東京商工リサーチによると、新型コロナ関連の倒産件数は1296件(5日午後4時現在)に達したという。3月は過去最多の139件となった。政府は融資拡大などで企業の延命を図っているが、終わりの見えないコロナ禍で立ち直れず、資金繰りを維持できない「息切れ倒産」のラッシュが迫っている。
商工リサーチが2020年に倒産した企業の財務状況を分析したところ、当然のことながら生存企業とは大きな格差があった。とりわけ鮮明なのが、営業利益支払利息率。生存企業は営業利益内に収まる59・2%だったのに対し、倒産企業は253・6%。その差、3倍超だ。支払利息が大幅に超過し、膨らんだ有利子負債の金利負担に耐えられずに破綻に至るというわけだ。
「コロナ禍以前から業績が悪かった企業ほど、借金を重ねているので、息切れ倒産が増えるのは避けられない流れです。企業の資金繰りを下支えしてきた政府による支援が過剰債務という副作用を生んでいるのも懸念材料です。実質無利子・無担保融資などの新型コロナ関連融資について言えば、3月までの執行額は38兆2545億円に達している。返済が猶予される据え置き期間はおおむね1年、長期で3~5年。足元の経済状況からいって、返済が始まる企業が増えるにつれて経営破綻に追い込まれる企業は増えていくでしょう」(東京商工リサーチ情報本部の増田和史氏)