コメ農家は“危険水域レベル”自民党総裁候補たちが口にする「儲かる農業」一点張りがダメな理由
コロナ禍での消費減退により、コメ余りが深刻な状態になっています。それに伴い現在、2021(令和3)年産の買い取り価格及び概算金額は、過去最低レベルまで落ち込んでいます。
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関東甲信越、東北の各農協ではキロ当たり前年比で30円から80円ほど下落し、収入保険などに加入していない農家はさらなる収入減が予想されます。一方、もともと需給状態が比較的安定している西日本産でも、キロ当たり18円から50円ほどの下落が予想され、下落幅は小さいが、東日本に比べて生産規模が小さいため農家の経営は東日本同様にかなり厳しい状況になるでしょう。
9月初旬ごろまでに収穫するコメの品種は、天候不順による生育不足やお盆ごろの長雨の影響で収穫が遅れ、品質低下が報告されています。9月下旬ごろ収穫のコメに関しても、熟れていく時期の日照不足などから、西日本から東北までのエリアで品質が不安定になる可能性が高い見通しです。