北海道経済同友会の新代表幹事にセコマ丸谷会長 あの破綻銀行の“しんがり”だった
北海道経済同友会は北海道放送取締役相談役の渡辺卓代表幹事(74)が退任し、後任にセコマ(旧セイコーマート)会長の丸谷智保氏(67)が就く人事を固めた。今月28日の総会で正式決定する。同時に、北洋銀行の安田光春頭取は代表幹事に留任し、2人体制を維持するという。
北海道経済同友会の代表幹事は地元銀行出身者が務めるケースが多く、コンビニ大手のセコマからの代表幹事就任は異例と報じられている。しかし、関係者の見立ては少し違うようだ。「丸谷氏は、あの1997年、魔の11月に経営破綻した北海道拓殖銀行(拓銀)出身者であり、破綻を本部スタッフとして食い止めようと奔走した、いわば“しんがり”」(都銀OB)というのだ。
拓銀は経営破綻後、北海道の店舗は北洋銀行に、本州の店舗は中央信託銀行(現三井住友信託銀行)に継承された。安田・丸谷両氏の代表幹事は、いわば地元有力バンカーによるツートップ体制と言っていい。
筆者が丸谷氏と親交を結んでいたのも拓銀が危機に瀕する前夜だった。「東京本部の業務企画部にすごい男が来た。会ってみるか」