重道武司
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重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

「楽天銀行」上場でグループには1000億円転がり込むも…経営基盤立て直しまだ前途多難

公開日: 更新日:

「干天の慈雨」となるのか、それとも「焼け石に水」で終わるのか──楽天グループ(G)傘下の銀行子会社、楽天銀行のIPO(新規株式公開)が決まった。4月21日、東証プライム市場に上場する。保有株売り出しで楽天Gはとりあえず最大で1057億円を手に入れる。

 売り出される株式は楽天G保有株の3割強に当たる5395万株余。これとは別に楽天銀による約555万株の株式新規発行も行われる。売り出し・発行価格は未定だが、想定仮条件に基づくと上場時の時価総額は最大3332億円となる見込み。上場後の楽天Gの持ち株比率は63%に低下するものの引き続き子会社の地位にはとどまる。

■4期連続赤字に

 楽天Gは携帯電話事業における基地局整備などの巨額の先行投資が収益の重荷となり、2022年12月期で3728億円の最終損失を計上。4期連続赤字に陥っている。

 設備投資資金の調達を銀行借り入れや社債発行に頼っているため有利子負債も急膨張。楽天銀が受け入れている預金を除いても「借金」の残高は昨年末で1兆7607億円と、携帯電話本格参入前のおよそ1.8倍にも増大しているありさまだ。

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