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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

中国経済の不透明感、日本株の投資妙味…景気循環から見る景気の先行き

公開日: 更新日:

 資本主義には景気循環(景気変動)がある。「好況、景気後退、不況、回復」を繰り返して経済成長。主なものは、長期循環(コンドラチェフの波)の50~60年(半世紀)周期、中期循環(ジュグラーの波)の6~10年周期、短期循環(キチンの波)の40カ月周期だ。

 内閣府の経済社会総合研究所の景気循環を見ると、いまの日本経済は第16循環(谷2012年11月、山18年10月、谷20年5月で、拡張71カ月、後退19カ月、全循環90カ月)、まさにジュグラーの波が終わり、いまは20年5月を起点とする第17循環に入り、23年11月時点で、拡張43カ月とみられる。現在、拡張の中でのキチンの波の景気減速とすれば、この先、景気回復に入る可能性はある。

 この景気変動の要因はさまざまだが、代表的なものに「過剰投資説」があり、過去のバブル崩壊やいまの中国不動産にも表れている。

 投資対象として中国のウエートは上がらない。他方、岸田政権の「新しい資本主義」「貯蓄から(株式)投資へ」の日本株には投資妙味があろう。24年から25年にかけてドル安・円高に転換、あるいは社会主義中国の景気が回復すれば、その時、海外投資家は日本株の利益確定の好機となる。

 海外投資家が中国や日本の先行きをどう見るか。12月の日本株への売買動向で明らかになるだろう。

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