グリコの上期決算は利益半減…長引くシステムトラブル原因究明で一部製品は今も出荷停止中
もっとも今回の出荷停止は“毒入り菓子”が原因ではない。システムトラブルだ。今春、調達や出荷などを一元管理する基幹システムを刷新したところ、実際の製品在庫とシステム上の在庫数が合致しないなどの障害が発生してしまったのだ。トラブルが何に起因するのかは「究明中」(グリコ幹部)で、まだよくわかっていないという。
■340億円投じたシステム刷新が…
グリコはこのシステム刷新に340億円もの巨費を投じてきた。本体の管理部門や営業部門だけでなく、情報システム子会社なども動員され、外部のITコンサル会社も入れられた。まさに「グループ総出のプロジェクト」(同)だったらしい。それが稼働早々いきなりダウンしたことになる。
「出荷停止の間、小売店の棚は競合品に奪われた。再開したからといって陳列まで元に戻るとは限らない。システムの減損リスクもはらむ」。社内では先行きに対する不安の声がくすぶり続けている。
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