備蓄米放出も現金給付も参院選対策のマッチポンプだ
他人の家の前に大きな穴を掘っておき、後から「この穴埋めてやる」と言って金を要求する。これをマッチポンプと言う。反社がよくやる手口である。昨今のコメに対する政府のやり方はまさにこれだ。
連日備蓄米を食べたり、放出したり、小泉進次郎農水大臣のパフォーマンスばかりが報道され、安い米に人々が殺到している。あろうことか石破政権の支持率が少しだけ上がってきているというのだから、なんと情弱な人間の多いことか。
コメの高騰の原因はもちろん不作もあるが、需要と供給のバランスを読み違え、早くから長期的展望を考えてこなかった政府にある。しかも今の状況は本当に米価が下がったわけではない。一時的に安い米が流出しただけだ。行動が早かったのは小泉大臣の手腕だろうか。いや、参院選までに安い米を放出し、自民党のキャンペーンに利用する。その利害が一致して誰も小泉氏に抵抗しなかっただけだろう。
自分で上げた米の高騰を、自分で下げたところで、何の成果でもない。
しかも、政府は参院選前の人気取りで、1人2万円の現金給付を決めた。これはもう完全なバラマキであり、露骨な買収行為と言っていい。どうせやるなら10万円ぐらいやれ。2万円で何が出来るのだ。いかにもセコい。