もうひとつの国民食「みそ」の値段まで跳ね上がる…大豆高騰に加工用米不足が追い打ち
価格高騰の影響は、主食用米にとどまらない。日本酒や米菓、みそなどの原料に使用される加工用米の不足が懸念されている。
業界団体の全国味噌工業協同組合連合会は12日、日本酒造組合中央会と連名で、小泉農相に要望書を提出。加工用としての備蓄米放出のほか、加工用米の生産者に対する補助金の大幅アップを求めた。
「令和の米騒動」で米価が高騰してから、高く売れる主食用米にシフトする生産者が増加。農水省発表の今年の作付け意向調査(4月末時点)によると、加工用米の作付面積は4.4万ヘクタールと、前年から12%も減っている。今年度の大幅減産により、加工米の価格高騰が見込まれているのだ。
不足は昨年から始まっていた。米菓やみそなどの原料不足を受け、昨夏も政府は、加工用向けに約1万トンの備蓄米を放出。しかし、みそ業界にすれば、とても十分な量ではなかったという。
「競争入札が行われたものの、結局手に入れられたのは大手が中心。中小企業などには行き渡らなかった。小泉農相は今年も加工用向けの備蓄米放出を検討していますが、昨年と同じ1万トンぽっちでは全然足らないのです」(みそ業界関係者)