14億円規模の事件で注目 地面師詐欺に狙われるのはこんな土地

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 相続を巡る問題も深刻だ。相続人が複数いて話がまとまらない土地や、手続きが長年放置された土地が各地で増加している。関係者が多く権利関係が複雑になるほど、なりすましの余地が生まれやすくなる。さらに、外国人投資家による不動産取得も拡大している。所有者が海外に居住している場合の所在の確認は困難で、本人確認でも言葉の壁が出てくる。

 それとは別に制度的な問題もある。日本の登記制度では書類が整っていれば疑われることは少ない。実際に今回の事件では印鑑や書類があったことで、形式上は登記が動いてしまった。

 全国の法務局で処理される不動産の登記数は年間で約970万件にも及ぶという。もちろん、そのほとんどは滞りなく、うまく回っている。

 これから、前述の条件を満たす物件が増えれば地面師被害も拡大する可能性がある。しかし、それでも全体の処理件数からすれば詐欺の可能性はわずかな割合にしかならず、抜本的にシステムを変える機運は高まりにくいのが実情だ。

 つまり、地面師が活動する土壌は温存され、高齢化や国際化といった社会構造の変化が拍車をかけているのだ。

 地面師はドラマの中だけの存在ではない。今日もどこかで次の獲物を探しているに違いない。

ニュースライター・小野悠史)

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