ヴィレヴァンが2年連続赤字で81店舗を閉鎖へ…効率化が裏目、ファン離れ加速

公開日: 更新日:

 この変化は、スマートフォンの普及率の推移と重なる。スマホの普及率は2010年にわずか4%だったが、15年には50%、21年に90%を超えた。20億円超あった営業利益も10年代後半から数億円規模まで縮小し、コロナ禍以降、赤字が目立つようになった。

 商品棚を迷路のように配置し、天井近くまで積み上げる「圧縮陳列」は、ヴィレヴァンの魅力とされる。同じく圧縮陳列を採用しているドン・キホーテが好調なのと対照的だ。ドンキの運営会社・PPIHの売上高は19年6月期に1兆円、24年6月期に2兆円を超え、国内約650店舗を展開する。

「ドンキもヴィレヴァンのような娯楽の場所だったが、食品や日用品雑貨などの生活必需品を強化し、買い物の場に進化した。ヴィレヴァンには生活必需品はなく、消費者にとって用事がない」(同)

 実際、PPIHの国内ディスカウント事業のうち、食品の売り上げは44%を占める。雑貨コーナーはヴィレヴァンと似ている部分もあるが、お菓子や総菜、飲料を陳列するなど商品構成は大きく異なる。また、衰退期にヴィレヴァンは効率化を進めてきたが、これが裏目に出たようだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?