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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

日米の造船協力で「トランプディール計画」発動? 国内海運3社は大チャンス

公開日: 更新日:

 EUは10月23日、ロシア産LNGの27年1月からの輸入禁止などを盛り込んだ対ロ制裁で合意。親ロ政権のハンガリーを除く26カ国が成果文書を支持した。ロシア産LNG輸入について、短期契約については6カ月以内に終了し、長期契約は27年1月から禁止する。

 米国のLNG購入がEU、日本、韓国などで増加する。米国からとなるとLNG船が不足し、アラスカなどの生産地から欧州、日本、韓国などへ向かう港湾を結ぶパイプライン、貯蔵設備なども必要になろう。

 米国は、28年までにEUから6000億ドル、日本から5500億ドル、韓国から3500億ドルの投融資資金を使う。過去の「ニューディール」以上の「トランプディール計画」が発動する。ただ十数年後、施設が全面稼働したころにトランプ米政権はなく、プーチン・ロ大統領も退任となれば世界情勢は変化し、ロシアと欧米が和解するかもしれない。欧州は輸送コストの安価なロシア産LNGを購入できるだろう。

 LNG船は日本の得意分野。大豆を輸入するバラ積み船の需要も拡大するだろう。造船、海運業にビジネスチャンスの到来であろう。

 LNG船の世界シェアは、運航隻数で見ると商船三井が世界首位、日本郵船、川崎汽船と合わせて日本の海運3社で約3割を占めている。3社は30年度までにLNG船を合計で4割超増やす方針。

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