キングメーカー争いで菅義偉前首相が“蠢動”…そして高まる「麻生太郎包囲網」

公開日: 更新日:

 裏金事件で岸田内閣の支持率が過去最低を更新する中、水面下で首相経験者によるキングメーカー争いが進行中だ。

 “蠢動”しているのは、自民党非主流派の菅前首相。キングメーカーを争う麻生副総裁への包囲網を築き「孤立化」を狙っているという。永田町で注目されているのは、菅前首相が参加した1日夜の会食だ。

「集まったのは、二階派の武田良太元総務相と、安倍派の萩生田光一前政調会長、茂木派の加藤勝信前厚労相、小泉進次郎元環境相と、いずれも菅内閣を支えた閣僚メンバー。会食を呼びかけたのは武田さんだったといいます。岸田首相の政権運営について意見交換したとされていますが、一方で『麻生包囲網』へ向けた“密談”だったという見方もある」(永田町関係者)

 ポイントは武田氏の存在だ。麻生副総裁とは地元・福岡で勢力争いを繰り広げてきた「犬猿の仲」だ。麻生派を退会した佐藤勉元総務会長や、麻生副総裁との関係が最悪な古賀誠元幹事長とも関係を構築。「菅さんを旗印に反麻生で結集し、麻生さんの政治力をそぐ機会をうかがっている」(同前)とみられているのだ。菅前首相に近い自民党議員が言う。

「基本的に菅さんは露骨な政局は好みません。ただ、裏金事件で政治状況は不安定です。機を見て本格的に麻生さんの孤立化に動き出してもおかしくはない。菅さんは持論の派閥解消論で麻生さんに揺さぶりをかけるつもりではないか。派閥に固執する麻生さんとの違いを鮮明に打ち出すことができますから。会食に同席していた進次郎さんと石破元幹事長、河野デジタル相、いわゆる“小石河連合”との連携も視野に入れているはずです」

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  2. 2
    岸田自民は補選「全敗」確定情報…島根1区も水面下で“白旗”揚げちゃった? 党幹部すら諦めモードの末期状態

    岸田自民は補選「全敗」確定情報…島根1区も水面下で“白旗”揚げちゃった? 党幹部すら諦めモードの末期状態

  3. 3
    小池都知事の学歴詐称を実名告発(上)カイロ大入学時期の決定的なウソ、本当は語学学校の初級コースに通学

    小池都知事の学歴詐称を実名告発(上)カイロ大入学時期の決定的なウソ、本当は語学学校の初級コースに通学

  4. 4
    東京15区補選で小池・乙武陣営に強まる追い風…激化する妨害の“標的”にまさかの同情票

    東京15区補選で小池・乙武陣営に強まる追い風…激化する妨害の“標的”にまさかの同情票

  5. 5
    保守王国「島根1区」も瓦解寸前…“にしこりコール”盛り上がらず、支持者「自民が勝ったら恥」【現地ルポ】

    保守王国「島根1区」も瓦解寸前…“にしこりコール”盛り上がらず、支持者「自民が勝ったら恥」【現地ルポ】

  1. 6
    消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起

    消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起

  2. 7
    小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ

    小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ

  3. 8
    衆院補選「島根1区」現地ルポ 記者が身をもって感じた60年超に及ぶ鉄壁の保守地盤

    衆院補選「島根1区」現地ルポ 記者が身をもって感じた60年超に及ぶ鉄壁の保守地盤

  4. 9
    維新赤っ恥!藤田幹事長の“お膝元”大阪・大東市長選まさかの敗北…党勢拡大のやり口に有権者NO

    維新赤っ恥!藤田幹事長の“お膝元”大阪・大東市長選まさかの敗北…党勢拡大のやり口に有権者NO

  5. 10
    「島根1区」補選で立憲民主が手抜き? 自民全敗なら目算に狂い…“最後の緩み”心配する声

    「島根1区」補選で立憲民主が手抜き? 自民全敗なら目算に狂い…“最後の緩み”心配する声

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

  3. 3
    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

  4. 4
    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

  5. 5
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

  3. 8
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  4. 9
    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異