トランプに媚びれば媚びるほど逆効果…日米関税交渉で「何もやらない」という選択肢

公開日: 更新日:
「世界のモデルになり得る」ーて、いっそのこと…(C)日刊ゲンダイ

 世界中が揺れたトランプ相互関税だが、案の定というか、トランプは次々と撤回、見直しを迫られている。もともと、根拠なしのいい加減な脅しだから、市場の反乱にすぐよれる。だとしたら、交渉以前の石破政権も様子見でどうだ?自動車関税もやがて悲鳴を上げるのは米国だ。

  ◇  ◇  ◇

 世界中が大揺れのトランプ米大統領の相互関税だが、ここへきて、撤回、見直しが続いている。

 米ブルームバーグ通信によると、ベッセント米財務長官が22日、ワシントンで開かれた投資家向けの会合で、米中両国で高関税をかけ合う現状は持続不可能で、対立は長く続かないとの考えを明らかにした。中国とのデカップリング(切り離し)が米国の目標ではないと説明。数カ月以内に緊張が和らぎ、市場に安心感をもたらし得ると楽観的な認識を示したという。

 トランプも同日、報道陣からベッセントのコメントについて問われ「中国との関係は良好だ。交渉で強硬な態度を取るつもりはない」と発言。中国に対する追加関税を145%にまで引き上げていたが、トーンダウンした格好だ。

 さらに、圧力をかけまくっていた連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の処遇を巡って「解任するつもりはない」と態度を一転させた。トランプは今月中旬、追加利下げに慎重なパウエルについて、「退任が早すぎるということはない!」などとSNSに投稿。報道陣には「私が頼めば彼は辞めるだろう」とまで踏み込んでいた。

 ところが… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,453文字/全文3,087文字)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?