国民民主党「新代表」にまた一歩近づいた伊藤孝恵参院議員の死角
前出の関係者はこう証言する。
「彼女は表向き、玉木に女性蔑視を感じたことは一度もないと言っていますが、“またか!”って感じでしたよ。ここで玉木を批判すれば、党の内紛を印象付けますし、玉木降ろしを疑われかねない。あくまで彼女は禅譲狙いですから、参院選が終わるまでは玉木を支えるフリをし続けるつもりですよ」
とはいえ、伊藤は選対委員長代理である。参院選の結果次第では、玉木ともども責任が問われる立場だ。
さらに、伊藤が“勝った勝った”と自画自賛する都議選も内実は惨憺たるもの。昨年の衆院選比例東京ブロックで94万5000票を獲得し3議席を得た国民民主。得票率は14.9%で自民23.6%、立憲民主20.5%に迫る勢いを見せた。しかし、今回の都議選では全選挙区合わせて得票数36万7000票、得票率6.95%にとどまり、3分の1にまで落ち込んでいる。
単純比較はできないものの、立憲民主はもとより、議席ゼロに終わった石丸伸二率いる再生の道の40万7000票、得票率7.70%にも及ばなかったのが実情だ。
来月に迫った参院選の公約発表の際、伊藤は記者会見に白壁の舞台セットを持ち込んで「年収の壁」「制度の壁」を“ブチ壊す”パフォーマンスを演出して悦に入っていた。だが、ポスト玉木に立ちはだかる参院選の壁はもっと高くて分厚い。
(特命記者X)