著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」「陰謀論と排外主義~分断社会を読み解く7つの視点~」などの共著も多数。

【存在しない外国人問題】ヘイトまみれだった葛飾区議選…問題候補が2人も当選してしまった

公開日: 更新日:

 真偽はさておき、とりわけ中国人を侵略目的で在留する謀略集団のように扱う物言いだ。応援弁士の保守活動家・西村修平が「差別するぞ~」と拳を振り上げていた。外国人に対するヘイトスピーチを繰り返す有名活動家などが日替わりで鈴木を応援。昨年の衆院東京15区補選をめぐり、公選法違反(選挙の自由妨害)の罪で起訴された黒川敦彦の姿もあった。河合は鈴木・丸吉両陣営の応援に入った。

 菅野同様に「葛飾の外国人問題」を訴えた丸吉にも何が問題かを尋ねた。

「葛飾には600軒以上の民泊施設がある。災害時に外国人が避難所に押し寄せたら、言葉が通じないじゃないか」

 そう答えた丸吉はすぐさまカウンターに取り囲まれた。「避難所の多言語対応を準備すればいいだけ」「それをおまえの政策にしよう」とはやし立てられ、動画を撮影された丸吉は泣き顔で「テキトーな切り抜きするなよぅ」。結果、丸吉は落選したものの、菅野は何とトップ当選。鈴木は3位当選で返り咲いた。しかし、葛飾に特段の「外国人問題」があるわけではない。2位で6選した無所属の小林ひとしは選挙中、こう語った。

「外国人問題が何を指しているか分からない。区議会で話題に上ったことがあるのは民泊のゴミ出しマナーの問題くらい」

「存在しない問題」を振りかざした候補が2人も当選したことになる。 (敬称略=つづく)

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る