格上チェコに連勝 本場スカウトも狙う「スマイルジャパン」

公開日: 更新日:

 ソチ五輪本番を前に調子を上げてきた。女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」は30日(現地時間)、合宿地のチェコ・トジェモシュナで同国代表と強化試合第2戦を行い、FW中村亜実(26)、山根朋恵(27)がゴールを決めて2―1で勝利。世界ランク9位(日本は10位)と格上相手に連勝で2月9日の予選リーグ初戦のスウェーデン戦に弾みを付けた。

 女子アイスホッケーが自力で五輪に出場するのは今回が初めて(98年長野五輪は開催国枠)。世界ランキングは出場8チームの中で最下位ながら、その評価はアイスホッケーの本場であるカナダやロシアで急上昇している。男子に比べて女子は世界でも競技人口が少ないこともあり、五輪は選手の力量を測る絶好の場だ。ソチには地元ロシアやカナダの女子ホッケーリーグのスカウトが各国の選手を視察に訪れる予定だ。スカウトの視察リストにはFWで主将を務める大沢ちほ(21)、DF鈴木世奈(22)ら日本の選手も含まれているという。

 五輪での活躍次第では、レベルの高い海外リーグに移籍する日本人選手が増える可能性もあるが、リーグを取り巻く環境は決して恵まれていない。カナダの女子ホッケーリーグはプロ化を目指しているものの、現状では選手は無給。スケートやスティックなどの用具はメーカーから提供されるとはいえ、勝利給や出場手当が支給されるだけだ。遠征の際も飛行機は使えず、バスに10時間以上も揺られて移動するなど、野球の米マイナーリーグ並みのシビアな環境だ。レギュラーシーズンは約5カ月間と短いため、オフシーズンはアルバイトで生計を立てる選手も珍しくない。

 それでもスマイルジャパンから海を渡る選手が増えれば、レベルアップが期待できる。ソチ五輪で実力を評価されて何人の選手が海を渡るか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後