本田圭佑「虚像と実像」(10)全裸で立ち尽くしたのも束の間…

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仲間との賭けに負け赤っ恥

「おい、見とけよ! 絶対、向こう岸に行って戻ってきたる!」
 服を脱ぎ捨てフルチンになった本田は、G大阪ジュニアユースのチームメートに豪語すると、真っ暗な川面に向かって飛び込んだ。

 息をのむ仲間たち。河口付近の流れは想像以上に速く、本田はすぐに海側に流され始めた。

 慌てふためいたチームメートは、大声で引き返すように叫んだ。仲間たちの手を借りて何とか岸に上がった本田。羞恥心と屈辱感で顔を伏せ、スッポンポンのまま立ち尽くす。しかし、殊勝な態度は一瞬だけ。胸を張り、堂々とこう言い放った。

「今日はちょっと暗かったし、向こう側が見えんかったからな。距離がつかめんかったし、意外と川の流れも速かった。まぁ、周りが明るかったら間違いなく出来ていたはずやけどな」

 一部始終を目撃していた與(あたえ)貴行(現G大阪ジュニアユースコーチ)が振り返る。

「1万円欲しさもあったでしょうが、本当は《いかに自分が強い人間なのか》を示したかったと思います。あの頃、本田はあまり試合に出られなかった。2年までBチームでしたからね。家長や他の主力にプレーで圧倒され、ムチャして『どんなモンや!』と目立ちたかったのでしょう。負けん気が強く、失敗しても絶対に弱音は吐かない。今も昔も同じ。あの頃、そんな本田を見て、僕たちはただ呆れるしかなかったんですけどね(笑い)」

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