本田圭佑「虚像と実像」(14)へこたれないオリンピアンの血脈

公開日: 更新日:

「弱い者の集まり」

■親族3人が五輪出場

 名門ACミランに加入して4カ月半。本田は精彩を欠いた。セリエA出場は14試合。フル出場は6試合。サブ3試合にベンチ外も4試合あった。チームメートやサポーターから信頼を勝ち得たとは言えず、ピッチ上で孤立感ばかりが際立った。

 それでもセリエA全日程終了後、報道陣の前で「こんな苦労したシーズンはなかった? CSKAで、名古屋でどれだけベンチに座ったか。オランダでは半年で2部に落ちた。ガンバではユースに上がれなかった……」と話しつつも、「時間が経てば(ミランでの)状況も変わる。その時、自分の良さを出せる状況にさせられれば、ミランのファンを喜ばせることが出来る」と言い切った。

 決してへこたれない強靭(きようじん)なメンタルは、本田ファミリーが持っている「オリンピアンの血脈」が関係しているのかもしれない。

 本田の大叔父・大三郎は、64年の東京五輪にカヌー代表選手として出場した。その大三郎の息子で本田とはいとこ違いに当たる多聞(たもん)は、レスリングで84年ロサンゼルス、88年ソウル、92年バルセロナと3大会連続出場。本田自身も08年北京五輪に出場している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗