錦織と全米オープン決勝争うチリッチ 「高速サーブ」進化の秘密

公開日: 更新日:

「198センチ(82キロ)もあるチリッチ選手のサーブは、これまでスピンがかかり過ぎて、体格のわりにスピードが足りませんでした。ところが、今年から現役時代に高速サーブを武器にしていた同じクロアチアのゴラン・イワニセビッチ氏の指導を受けてからフラット系に改善され、サーブがより強烈になったのです。錦織選手が勝機を見いだすには、相手の得意なサーブに対し、逆にリターンで攻めることです。もちろん錦織君のサーブも進化しています。勝負どころでサービスエースをしっかり取りたいですね」

 では錦織に優勝はあるのか。「それはわかりませんが、今の錦織はどんな状況に置かれても冷静さを失うことはない」と言うのは、現地で取材しているテニスジャーナリストの塚越亘氏だ。

「現在の錦織選手は、あらゆる状況を想定しながらプレーしています。メンタル面で成長したため、ゲームの流れが相手に傾いていても決して焦りません。正直、ジョコビッチには通用しないのでは思っていましたが、準決勝第3セットのタイブレークで4ポイント先取しながらジリジリと5-4まで追い上げられたときも、実に冷静。これも今の錦織を象徴しています。チャンコーチから食事の時にも数々の体験談を聞いているため、心の引き出しも増えているのです。世界トップのジョコビッチさえも慌てさせ、ミスを誘うほど、今の錦織は、技術、体力、メンタル、発想力が充実していることは間違いありません」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理