生え抜きで唯一FA移籍 駒田徳広氏が語る長嶋監督との軋轢と別れ

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「トレードというのは、みんなに可能性があるんだ。今はシーズン中だから、話す時ではないが……」

 駒田は「そうか、やっぱり(トレードが)あるのか」との思いに駆られたという。

 駒田は監督の真意を聞き、また自分の気持ちも伝えたいと思った。

「マネジャーを通して、長嶋監督とお話ししたいと3度お願いしました。最初はシーズン終盤で、『シーズン中だから話せない』と言われました。2度目が中日とのシーズン最終戦が終わった10月19日。『今は忙しいからダメ』との返事でした。次がシーズン終了後のよみうりランドでの秋季練習の時。『日本シリーズというビッグイベントの前だから』と断られました。それで秋季練習中の29日、外野にいた監督のところに意を決して行きました。そしてお話ししたいのですが、とお願いしたのです」

 そんな駒田に返ってきたのが、冒頭の長嶋監督のセリフだった。

 11月1日、駒田はFA宣言する。

「FA権を行使した理由は3つありました。ひとつは自分を生かせる職場で働きたかったこと。同じ一塁の落合さん(博満=当時中日)が巨人に移籍してくるとの報道もあった。ふたつ目はトレードの可能性があったこと。さらには巨人に残ったとしても、果たしてモチベーションを保てるのか分からなかったからです」

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