生え抜きで唯一FA移籍 駒田徳広氏が語る長嶋監督との軋轢と別れ

公開日: 更新日:

「トレードというのは、みんなに可能性があるんだ。今はシーズン中だから、話す時ではないが……」

 駒田は「そうか、やっぱり(トレードが)あるのか」との思いに駆られたという。

 駒田は監督の真意を聞き、また自分の気持ちも伝えたいと思った。

「マネジャーを通して、長嶋監督とお話ししたいと3度お願いしました。最初はシーズン終盤で、『シーズン中だから話せない』と言われました。2度目が中日とのシーズン最終戦が終わった10月19日。『今は忙しいからダメ』との返事でした。次がシーズン終了後のよみうりランドでの秋季練習の時。『日本シリーズというビッグイベントの前だから』と断られました。それで秋季練習中の29日、外野にいた監督のところに意を決して行きました。そしてお話ししたいのですが、とお願いしたのです」

 そんな駒田に返ってきたのが、冒頭の長嶋監督のセリフだった。

 11月1日、駒田はFA宣言する。

「FA権を行使した理由は3つありました。ひとつは自分を生かせる職場で働きたかったこと。同じ一塁の落合さん(博満=当時中日)が巨人に移籍してくるとの報道もあった。ふたつ目はトレードの可能性があったこと。さらには巨人に残ったとしても、果たしてモチベーションを保てるのか分からなかったからです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」