河治良幸氏が解説 ハリルホジッチ采配が読める「伝説の一戦」

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 パルマは、鉄壁を誇ったフランス代表DFテュラムが移籍し、ジェトゥが他DFと完全にフィットしていない状況も、ハリルホジッチはしっかりとスカウティングしていたはずだ。その狙いが見事にはまったのが、47分の先制ゴールだった。

 左サイドでパスをつないだリールは、MFダミーコがボールを持って前を向いた瞬間、2列目のMFランランが一瞬の動き出しでパルマMFアルメイダの左を抜け、3バックの横にあるスペースで縦の浮き球パスを受けた。長身FWバカリのニアへの動きにパルマGKフレイとDFが引き付けられ、その外側に走ってきたバシールが右足でボールに合わせ、体ごとゴールに飛び込んだ。

 リールが素晴らしかったのは、先制後も気を緩めることなく、全員のハードワークでパルマの攻撃を封じ、司令塔のMF中田のマークも外さなかったことだ。中田も持ち前のボディーバランスとキープ力で何度かチャンスに持ち込もうとするが、マーカーのMFダミーコに加えて2人、3人と囲んでくる相手を振り切ることができなかった。終盤の80分には、FKをDFエッケルが左足の強烈シュートでゴールネットに突き刺し、敵地でジャイアントキリングを果たしたリールは、ホームの第2レグでも堅守を維持し、パルマの反撃をFKによる1点に抑えて、欧州CL本大会への出場を決めた。

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