錦織の4強入り阻んだジョコビッチ 2人は食生活も対照的

公開日: 更新日:

 一方のジョコビッチは、パンやピザ、ビスケットなどの小麦粉を素材とする加工食品は食べない。ピザ屋の息子だった彼は、かつてはパンやピザが大好物だったが、今は一口たりとも口にしない。パスタは食べているが、小麦粉ではなくキヌア(アカザ科の穀物)とそば粉で作ったものだ。なぜ小麦粉の加工食品を食べなくなったのか?

 ジョコビッチは2010年まで、原因不明の体調不良に苦しんでいた。試合中に突然足が動かなくなり、吐き気を催す。力が抜けたり、胸を強く締め付けられ、呼吸困難に襲われたことがたびたびあった。

 原因は「グルテン不耐症」という食物アレルギーの「セリアック病」だ。

 グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種。ジョコビッチは、パンやピザ、小麦粉のパスタを食べると、グルテンに対してさまざまな異常反応を起こす病気であることが診断で判明したのだ。

 以後ジョコビッチは、食卓から小麦粉製品を排除し、「グルテンフリー」の生活を実践し、肉体改造に成功。世界の頂点に上り詰めた。その過程は「ジョコビッチの生まれ変わる食事」(三五館)という本に詳しい。

 ちなみに「グルテンフリー」は、欧米で人気のダイエット法でもある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  2. 2
    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

  3. 3
    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

  4. 4
    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

  2. 7
    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

  3. 8
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  4. 9
    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

  5. 10
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間