投打噛み合い広島黒田6勝目 報われないマエケンは心境複雑

公開日: 更新日:

 12日、広島の黒田(40)がソフトバンクの強力打線を相手に8回無失点の好投。打線もこれに応えて9安打6点と奮闘し、黒田は今季6勝目(2敗)を手にした。広島は6月に入ってからこの日の試合前まで3勝6敗。チーム状態が上向かない中、さすがは「20億円を蹴った男」の面目躍如といったところだ。

 しかし、エースの前田(27)からすれば、手放しでは喜べまい。黒田の防御率2.61を上回る2.01ながら、4勝5敗。好投したかと思えば味方の貧打に泣かされ、後を託した中継ぎには試合をひっくり返されることがしばしば。それが黒田が投げれば「男気」だ何だとムードが高まり、歯車が噛み合ってしまうのだから、前田としては「なんでオレの時は……」という気持ちだろう。

 防御率以外でも、両者の成績には差が出ている。12試合で89回3分の1、3完投の前田に対して、黒田は11試合で72回3分の1、完投はゼロ。どちらが優れた先発かは言うまでもない。

「粘り強く投げていれば、こういう展開になると思った」

 と試合後に淡々と振り返った黒田。プロといえど人の子、力投しても報われない前田の気持ちがキレないか心配だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」