世界柔道4大会ぶり金なのに 松本薫なぜリオ五輪内定せず?

公開日: 更新日:

 実はこれには、IJFの思惑が深く絡んでいるという。

 IJFが五輪出場を目指す選手に出場を課しているのは、世界選手権のほかにワールドマスターズ(1大会)、グランドスラム(5大会)の計7大会。IJFはマリウス・ビゼール会長の方針もあり、スポンサー集めに奔走するなど、各大会の商業化を進めている。世界のトップクラスの選手に主催大会への出場を義務付けているのも、大会の価値を上げてテレビ放映権料の吊り上げ、スポンサー集めにつなげる狙いがあるからだ。

 世界ランキングの上位に入るため、故障を抱えていても出場を強行する選手は少なからずいる。格闘技である以上、ケガは付き物とはいえ、無理がたたって五輪までに疲弊してしまうケースは珍しくない。現場から不満が出ても、金儲けに血道を上げるIJFの耳には届かないというわけなのだ。

 世界選手権で優勝してもIJFに利用された揚げ句、五輪出場を逃せば、それこそ選手は浮かばれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々