優勝の石川遼が“タブー”破り苦言呈した日本ツアーの惨状

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 つまり誰一人として不安だった石川のスキをつけずに、勝ち逃げを許したわけだ。これで今季、複数回優勝の日本人プロは米ツアーからたまに帰ってくる石川だけということになった。

 ゴルフジャーナリストの菅野徳雄氏がこう言う。

「入れたら入れ返すといった競ったシーンもなく、淡々とプレーが進み、最後まで白熱した展開とは程遠かった。これが米ツアーなら、だれがどこから追いかけてくるか、まったく展開が読めない。猛チャージをかける選手が何人も出てきます。それが日本の大会ではまったく見られない。だから面白くない。優勝するためにはミスをせず、相手のミスにツケ込むのが鉄則です。石川がボギースタートしているのですから、なおさらです。勝った石川だって拍子抜けというか、物足りなかったはず。これでは盛り上がりません」

■「ファンサービスをもっと増やすべき」

 石川は海外本格参戦から3年が過ぎ、シード獲得ギリギリの戦いを毎年繰り返している。とはいえ米ツアーでもまれれば技術もアップする。

 国内移動に時差がある米国で戦うには、地域によって違う芝に慣れることが求められる。ラフから高く上げるロブショットから、“足”を使って転がすアプローチなど、日本ツアーでは不要なさまざまな技術が要求される。グリーンは日本ツアーのようにきれいに整備されておらずパットも転がりに影響が出る。距離は500ヤードを超えるパー4設定が増え、アイアンで250ヤード先のピンそばにつけるのが今では当たり前になっており、米ツアー全体のレベルがアップしている。それが大会3日目の63につながったわけで、米ツアーなら当然の数字なのだ。

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