ジカ熱不安のリオ五輪ゴルフ 女子プロ辞退者いないワケ

公開日: 更新日:

「ジカ熱なんていうのは、体のいい欠場の言い訳に過ぎません」と、米ゴルフ事情に詳しいゴルフライターの吉川英三郎氏がこう続ける。

「米男子ツアーは、7月からシーズン終盤までスケジュールがびっしりです。リオ五輪前のメジャー3試合と五輪後のプレーオフシリーズを考えたら、とても五輪に出場している余裕はありません。リオは米国からでも10時間ほどかかり、米ツアーのシーズンでもそれほどの長距離移動は1月のソニーオープン(ハワイ)しかない。スコットやマキロイのような海外の選手は、いったん帰国することになれば、さらにきつい。これまで辞退を表明した選手はV・シン(フィジー)、S・ガルシア、M・ヒメネス(ともにスペイン)、L・ウェストヘーゼン、S・シュワーツェル(ともに南アフリカ)など、米国選手以外です」

 一方、女子がリスクを冒してまで五輪に出場するのには、彼女らなりの事情がある。

「女子の場合、7月最終週に全英女子オープンがあり、2週間後の五輪まで試合がないのでスケジュール的には楽です。それだけ試合数が減少したのも、韓国人プロの台頭ですっかり人気がなくなってしまったから。そういう意味でも、五輪はゴルフを見たこともない世界の人々にその魅力を伝えられる大きなチャンスです。選手にしてもリオと20年の東京五輪までは正式競技に決まっていますが、それ以降の開催は不透明です。女子ゴルフ界は世代交代が激しいこともあり、この機会を逃したら、もう五輪には出場できないかもしれませんから」(前出・吉川氏)

 それぞれに思惑があるようだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ゴルフのアクセスランキング

  1. 1

    国内女子「中堅クラス」の不甲斐なさ…トップ5の4人が消えプロ1、2年生の時代がやってくる

  2. 2

    問題理事は軽い処分、小林浩美会長は無傷のバカらしさ…露呈した女子プロ協会の“身内びいき”と責任放棄

  3. 3

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  4. 4

    “下半身醜聞”で出遅れ川﨑春花も狙える「全英女子への道」…出場権獲得条件は3通り

  5. 5

    女子プロ下半身醜聞“3股不倫”男性キャディーは「廃業」へ…9年の出禁処分が与える致命的ダメージ

  1. 6

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  2. 7

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  3. 8

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  4. 9

    松山英樹は衰えたのか、健在か…全米OP「世界で最もタフなモンスターコース」が試金石

  5. 10

    タイガー・ウッズの練習風景に度肝を抜かれつつも、頭の中はサインのことでいっぱいでした

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは