ロシア選手団のリオ五輪参加資格は21日にも決定
ロシア選手団のリオ五輪への参加資格を巡る問題が先送りされた。
国際オリンピック委員会(IOC)は19日、電話会議による緊急理事会を開催。世界反ドーピング機関(WADA)が14年ソチ五輪などのドーピング検査で国家ぐるみの不正を認定したロシアに関して、リオ五輪への出場資格を認めるか否かの判断を見合わせた。
現在、ロシア陸連による組織的ドーピングで資格停止処分を科された選手がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴しており、21日にも出るCASの裁定を待って最終的な決定を下すという。
IOCが結論を保留したのは、全競技のロシア選手団を排除した場合、禁止薬物に手を出していない選手の権利を侵害して訴訟沙汰になるのを恐れたからだ。さらに18日にWADAの調査チームが発表した、ロシアがソチ五輪のドーピング検査で用いる検体を不正に調査したと結論付けた報告書に、虚偽の事実が含まれている疑惑も浮上。IOCでは報告書の精査、検体の再検査も含めて、ロシアによる不正の実態解明に向けて「あらゆる国際機関と協力する用意がある」との声明を発表した。
リオ五輪開幕は8月5日。南米初の五輪開催を前に問題が噴出し始めた。