プロ野球にも続々…イップスはどんな選手がなりやすい?

公開日: 更新日:

 やっかいな病気だ。女子プロゴルフで13年の賞金女王になった森田理香子(26)は今季、イップスが原因でスイングまで崩し、シード権を失った。ゴルフのパットやアプローチの時に体の一部が動かなくなるイップスは、いわゆる心の病だ。追手門学院大学客員教授でスポーツ心理学者の児玉光雄氏が言う。

「イップスは、健康のためだけにテニスやゴルフをやっている人には発症しません。勝負に執着するプロスポーツ選手やゴルフのトップアマなどに多い。大事な局面で失敗すると、それが心的ダメージとして脳に残る。同じ場面になるとフラッシュバックして失敗シーンが蘇り、脳細胞が一時麻痺して、運動動作に支障を来すのです」

 プロやシングル級のゴルファーしか発症しないと思っている人も多いこのイップス。実はプロ野球界にも昔から患者はいた。巨人OBの高橋善正氏(評論家)が言う。

「当時はイップスなんて言葉は知らなかったが、捕手の森(祇晶=元西武監督)さんは晩年、二塁への送球は問題なかったのに、投手に返球するときにマウンドまで届かないことがよくあった。投手はわざわざマウンドを下りて捕りにいったものです。今思えば、森さんは頭が良くて神経質だったからイップスになったんじゃないかな。私や長嶋(茂雄)さんには無縁の病ですよ」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗