ドラ1指名は清宮か右強打者か 金本監督にとりつく“HR病”

公開日: 更新日:

 こんな日こそ一発が欲しかった。

 巨人菅野に2安打完封負けの阪神。五回以降は1人も走者を出せずに終わった。片岡打撃コーチは「少ないチャンスで何とかしなければならない投手だけど、チャンスすらつくれなかった」と言った。目の前で胴上げを見せられた18日の広島戦で、生え抜きの右打者では2006年の浜中治(現二軍打撃コーチ)以来となる20号アーチを放った中谷あたりがソロ弾でも打っていれば、試合の流れも変わっただろう。ベンチでイライラしていたであろう金本監督もそう思っていたはずだ。

 4番を打った経験がある金本監督は本塁打へのこだわりが強い。当初はドラフトで投手を1位指名するはずだったが、2年連続で野手(15年高山、16年大山)を取りにいったのも、スカウトから「大砲ではないがホームランも打てる」との評価を得ていたからだという。

 あるOBが言う。

「今年のドラフトは、早実の清宮がプロ入りを表明すれば1位指名するといわれている。一方で、金本監督は浜風の吹く甲子園では本塁打量産が厳しい左打者ということが気になっているとも聞く。自身は05年に40発打って優勝に貢献しながら、この年は弟分の新井貴浩(当時広島)に43本塁打でタイトルを持っていかれた。本拠地が甲子園でなければタイトルを取れていた苦い経験があるから、余計に左の清宮取りには100%納得できないんじゃないか。FAで日本ハム中田翔を取るとか取らないとかいわれているけど、その前にドラフト(10月26日)がある。今年も金本監督のホームランに対するこだわりがドラフト戦略に影響するだろう」

 もっか阪神の103本塁打はリーグ4位だが、この日、セ・リーグ2試合4球団でホームランがなかったのは阪神だけだった。中谷の生え抜き右打者20号が大きな話題になるのは、このチームに和製大砲が育っていない証拠。金本監督、今年のドラフトは清宮より右のスラッガーにいくのではないか……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑