サッカーは人生の縮図…小柳ルミ子×川勝良一の“熱狂対談”

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小柳「ミスした時に笑うのはやめて」

川勝「その前に日本代表の現在地について話しておきたいと思うことがあります」

小柳「17年11月に日本代表が欧州遠征でブラジル代表とベルギー代表と戦いましたが、私も言いたいことがあります」

川勝「酷な言い方になるが、今の日本代表は『弱くなった』と言うしかない気がします。中盤にゲームをコントロールする選手がおらず、試合中にイニシアチブを握る時間帯がありません。よってハリルさんの狙いである『縦に速く』『DFの裏を突く』戦術に終始するあまり、不確かなロングボールを多用しているように思え、まるでW杯に初出場した98年のころに逆戻りしてしまった感があります。欧州組が試合勘に問題を抱えているのでJリーガーの比率が増えたが、国際経験の乏しさが出てしまい、ブラジル戦は特に厳しい試合展開となりました。試合途中、見ていられなくなって熱帯魚の入った水槽2つを風呂場に持って行って洗ってしまった。水槽洗い、自分にとって癒やしの時間なのです」

小柳「日本代表の試合では、癒やしタイムにはならなかったのですね。それでもベルギー戦の試合内容は、少しは良くなったと思うのですが、ブラジル戦で気になったことがあり、ブログに書かせてもらいました。『浅野選手 ミスした時 笑うのはやめて欲しい 悔しがるとこじゃないの?』って。ほかにも『クロスの質 精度を上げなきゃ』『アタッキングエリアで何であんなに慌てるの? 速いと慌てるは違う』『トラップミスが多くてボールを奪われるシーンが何度もあった』『もっと練習して欲しい』といったことを書きました」

川勝「実は……久保がミスをしたのに1回、2回と笑ったところで水槽を抱えて風呂場に行ったのです。僕と小柳さん、『ここは悔しさをあらわにする場面じゃないの?』と同じポイントが気になったのですね」

小柳「たとえばバルサのスアレス。シュートを外したときの悔しがり方を見てほしい。ハリルホジッチ監督、スタッフ、チームメート……誰も注意しないんだったら、私がW杯本大会までの7カ月間、もう何度でも口酸っぱく言ってあげます」

川勝「本当にルミ子さんの洞察力、分析力は素晴らしい。プレーを通して人間性まで的確に捉えている。普通こんなに深くは気付かないですよ」

小柳「改めて日本代表が決勝トーナメントに進むには、はっきり言って指揮官の采配とか、戦術とか、そういうことだけではないんです。そもそも選手に力がないと勝てませんから。とにかくW杯まで個々の選手が技術を上げること。もっと上手なパスを出す、もっともっと正確なクロスを上げる、確実にゴールの枠に入れる、何よりもミスをしない! すべて基本的なことばかり。これ以外に相手を研究するためのサッカー頭脳をアップさせることも大事です」

川勝「ロシアに行けば優勝候補のイタリアもオランダも出られないW杯に出場する。この重みを日本代表には自覚してもらいたい。ルミ子さんには耳の痛いことをガンガン言って欲しい。ご意見番になってもらいたい」

小柳「承知しました!」

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