サッカーは「自立した人間が集まって初めて成功できる」

公開日: 更新日:

 米子北高校に送り出してからも頻繁に車で鳥取に通い、鹿島入りしてからは20歳になるまで給料を預かり、一定額を渡して<年齢相応の金銭感覚>を含めた自己生活管理力を養わせた。

「20歳になった時、通帳と(それまでの)差額を渡して『これからは自分でやれ』と伝えました」と力さんも言う。そうやって息子の25年の人生を縁の下から支えてきた両親でさえ、W杯の舞台で挫折した姿を目の当たりにしたとき、本当にどうにもならなかったのだ。

「子供を自立させることは、日本人にとって重要なテーマです。ロシアで16強入りした日本代表は本田(圭佑=メルボルンMF)みたいに(自分のポリシーを)しっかり話せる人間もいたし、(周囲の言葉を的確に)聞く耳を持っている選手もいた。だから西野(朗監督)さんのミーティング重視のチームづくりが有効だった。自立した人間が集まって、初めて成功できる。ロシアW杯は、そのことを再認識する良い機会になったと思います」(力さん)

 最近はレスリングやアメフト、ボクシングなどスポーツ団体で不祥事が後を絶たない。いずれも権力のある人間が、選手や部下に強圧的にふるまうことがまかり通り、それが不祥事の温床となった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」