アルペン女王ボン 男子とエキシビションで引退前ひと稼ぎ
アルペンの女王が最後の大会に臨んだ。
アルペンスキーの世界選手権(スウェーデン・オーレ)は5日、女子スーパー大回転が行われ、今大会を最後に引退を表明しているリンゼイ・ボン(34=米国)は途中棄権した。
今大会は2種目にエントリー。ここ数年、故障に苦しんできた膝が回復しないため、10日の滑降を最後にゲレンデを離れるが、今大会とは別に引退レースを予定しているという。
五輪、世界選手権合わせて3個の金メダル、W杯では4度の総合優勝を果たすなど、全盛期にはダントツの強さを発揮したボン。以前から男子の大会への出場を希望し続けており、これまで再三にわたって国際スキー連盟(FIS)に対し、出場を要望してきた。FISのレース規定では、男女合同のレースを認めていないため、実現しなかった。
女子史上最多となるW杯通算82勝をマークしている女王が引退するにあたり、唯一の心残りは、男子とのレースだ。ボンは自身のSNSで「目標を実現できないまま現役を退くのは、私に生涯つきまとうことになる」と心境をつづっている。