兵庫・明石商監督に聞いた データ分析とチーム強化の労苦

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――どのように分析を?

「投手の癖、配球、捕手の動き、打者のタイミング……。すべてですね。人間無くて七癖。必ずどこかに癖があります」

■1球ごとにポジションを変える

――今大会中は1日何時間くらいビデオを?

「4時間くらいは見て、生徒とミーティングで1~2時間だから計6時間ほど。(6人の)スタッフにもポイントを絞って見てもらい、これはこうですよ、ホンマやな、というやりとりもする。疲れるどころか気分が悪くなる(苦笑)。夢で試合の映像が出てくることもある。年取って体力もなくなってるのにね。ミーティングで選手には1番打者はこう、投手はこう、といわゆる見方の切り口を教える。そのためには自分で全部理解をしておかないといけない」

――花咲徳栄戦で分析が生きた場面は?

「ウチは1球ごとにポジショニングを変える。1点リードの九回表、2死二塁。菅原君の打席で右翼手を2メートル手前に動かした。前の打席で本塁打を打たれていたが、内角球は右翼方向に飛ぶ傾向があった。右翼を前に動かしていなかったら、ポテンヒットで同点に追いつかれたかもしれない(結果は右飛)。先発の中津原君は、牽制に癖があった。(セットで静止した際に)本塁を見るか一塁を見るか。それが(四回の)安藤の盗塁の成功につながったと思っています。1試合だけじゃなく、4試合、5試合、何十時間もビデオを見ているんだから、1回くらいは当たってもらわんとね(笑い)」

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