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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

スポーツの社会貢献を阻む日本の旧態依然なアマチュア体質

公開日: 更新日:

 テニスのカリスマ、ロジャー・フェデラーは、全豪オープン準決勝の敗戦後、「南アでのエキシビションができるだろうか」と案じていた。38歳は股関節を痛めていた。

 母親が南ア出身という縁で、アフリカ南部の子供たちの教育基金を立ち上げ、今月9日にケープタウンで盟友ナダルとのチャリティーマッチを企画していた。

 週明け、この試合がテニス史上最高の5万人以上の観客を集め、3億8400万円がファンドに寄付されたというニュースが流れた。

 先の全豪オープンも寄付の話題が続いた。豪州南部の山火事被害がひどく、1月末までに北海道の面積に匹敵する1100万ヘクタールが焼け、死者33人、コアラなどの野生動物10億匹以上が焼死した。この事態に選手が立ち上がった。

 地元ニック・キリオスは、マッケンローが「天才」と絶賛する24歳だが、素行が悪い。ラケットを叩き折るどころか、中国では客席にベンチを放り投げて出場停止まで食らった。その悪童が「オレ、エース1本ごとに200ドル寄付」と言い出すや、選手が次々に支援に名乗り出た。

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