アーティスティックスイミング 日本・団体戦に地の利
日本のお家芸種目に追い風になりそうだ。
国際水泳連盟(FINA)は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、4月30日から東京アクアティクスセンター(AC)で予定していたアーティスティックスイミング(AS)の東京五輪最終予選の延期を発表。同大会は、新設の五輪会場でのこけら落としだった。FINAでは6月の代替開催を目指しているものの、東京ACでの実施を見送る方針としている。
AS女王のロシアは、国ぐるみの組織的ドーピングにより4年間の資格停止処分を受けており、東京五輪への出場は微妙な状況だ。個人資格(ロシアからのオリンピック選手)での出場が認められなければ、初のチーム金メダルを目指す日本のライバルは、2012年ロンドン、16年リオと2大会連続銀メダルの中国に絞られる。
かつて井村雅代現日本代表ヘッドコーチも指導した中国は、伝統的に空中技を武器としている。170センチ超の長身選手を揃え、水中から高く舞い上がるリフト技は、世界一と評価される。これまで日本は、中国が繰り出す華麗な空中技の前に、五輪、世界選手権と通じて銀メダル取りを阻まれてきた。