原巨人の来季構想 吉川尚の覚醒で坂本「三塁コンバート」

公開日: 更新日:

 巨人の今季3度のサヨナラ勝ちのうち、2度はこの男が決めている。

 1日のDeNA戦、22日の広島戦で殊勲打を放ち、25日の中日戦も2安打。25日現在、打率を・291に上げてきた吉川尚輝(25)だ。

 先月、一時調子を落としたが、9月の月間打率は・390と好調。原監督に「勝負強さも存在感も出てきて素晴らしい」と認められつつある。

 二塁を守るが、坂本勇人(31)が交代した後や欠場した試合では遊撃に入る。もともと、こっちが本職だ。

 原監督は「勇人級」と高い潜在能力を買っている。一方で昨季は腰痛でほぼ1年を棒に振るなど、故障が多く、「戦う以前の問題」と「強さ」を求めていた。

 今季、このまま完走することができれば、原監督の構想が次の段階に進むことになる。

「これまで『体調不良』を抱えながらチームを牽引する遊撃・坂本の三塁コンバートです。今のところ、遊撃の守備力は誰にも代えられないが、それでも吉川尚にメドが立てば、昨年40発、31歳にして2000安打が秒読みとなっている大黒柱・坂本の打撃力を、1年でも長く生かす方法を考えないといけない。今季は早くにベンチに下がる試合が増えている。宮本(ヤクルト)、鳥谷(現ロッテ)などがそうだったように、守備の負担が大きい遊撃から三塁に回るのは、晩年の常套手段。今季三塁の岡本は一塁へ回り、空いた二塁にはFAで山田哲(ヤクルト)を迎えるというシナリオです。仮に山田哲が来なくても、二塁には若林や増田大といったイキのいい若手が複数います」(チーム関係者)

 契約を来年まで残す原監督。次期監督にバトンを渡すまでの大きな仕事になりそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」