原巨人“禁じ手”断行!ドラ1堀田&鍬原「育成降格」の波紋

公開日: 更新日:

 異例の契約だ。

 巨人は3日、2019年のドラフト1位で入団した堀田賢慎(19)、17年同1位の鍬原拓也(24)の2投手と育成契約を打診しての自由契約とすると発表した。

【写真】この記事の関連写真を見る(22枚)

■堀田はわずか1年

 青森山田高から入団1年目の堀田は、1月の新人合同自主トレ中に右肘の張りを訴え、直後の春季キャンプは別メニュー。4月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。甲子園出場こそないものの、ヤクルト・奥川、ロッテ・佐々木朗に匹敵する高い潜在能力の持ち主という評価だったが、実戦復帰までは時間がかかる見通しだった。

 中大から入団した鍬原は、昨年までの2年間でわずか1勝。昨秋のキャンプで原監督からサイドスローへの転向を打診された。今季から背番号は「29」から「46」に変更となり、今季は一軍でリリーフとして5試合に登板し、1勝0敗、防御率6・43。8月の二軍戦で右肘を痛め、肘頭骨折の手術を受けていた。

「巨人には選手を預けられない」

 巨人OBで投手コーチを務め、中大監督などを歴任した高橋善正氏(評論家)は「こんなことをやっていては、巨人はアマチュア側から敬遠されかねません」とこう指摘する。

「巨人としては70人の支配下枠を1人でも多く使いたいのでしょう。仮に球団が『年俸は現状維持にする。復活したら契約をし直そう』などと言ったとしても、選手は不安ですよ。もしパワーアップした姿で復活できなかったらどうなるのか。育成のまま契約を切られることだって十分あり得ます。鍬原は原監督に言われて上手から横手に投げ方を変えている。故障の原因は本人だけの問題ではないかもしれない。双方が納得しての措置なのでしょうが、アマ球界の受け止め方はどうか。たとえプロ球団とはいえ、3年から5年は腰を据えて面倒を見てくれないと、アマの指導者の立場からすれば、とても巨人には選手を預けられない。懸命にリハビリをしている2人は一体どうモチベーションを保てばいいのか。カネの問題ではない。育成制度の悪用といわれても仕方がありません」

 大塚球団副代表が「血の入れ替えが必要」と話していた巨人は2日、田原ら支配下4人、育成選手10人の計14人に戦力外を通告した。ドラ1コンビの育成降格は波紋を広げそうである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 2

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  3. 8

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  4. 9

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  5. 10

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃