著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

追憶のマラドーナ 90年W杯ブラジル戦で見せた一瞬の輝き

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 少しだけピッチ外の話をーー。大会前は知らなかったことだが、記者とカメラマンはW杯用のIDカードで事前に予約すれば、イタリア全土の列車を無料で乗れた。これは大いに助かった。

 もっとも発車時間と到着時間は、日本的な感覚で言うと「いい加減」のひと言。あのイタリア人でさえ「信用できない」と言うほどの電車事情だった。しかしながら、試合が延長・PK戦に突入してしまい、乗り遅れ覚悟で駅に行ってみると遅延で停車中ではないか! イタリアのルーズさに助けられたこともあった。

 ちなみに06年のドイツ大会も記者とカメラマンは無料で列車に乗ることができ、18年ロシア大会は記者とカメラマンだけではなく、チケットを持っているサポーターも事前予約すれば(各駅停車限定で)無料となった。鉄道網の発達したヨーロッパならではの恩恵を受け、ロシアでは長距離移動の際に何度も寝台車を利用し、各国のサポーターと呉越同舟することも多く、疲労が重なる遠距離移動に彩を添えてくれた。

 6月30日、フィレンツェ。準々決勝でアルゼンチンはユーゴスラビアと対戦した。欧州予選でプラティニ監督率いるフランスを押しのけ、無敗で1位通過を果たした難敵である。采配をふるうのは、当時49歳だった知将オシム監督。ストイコビッチ、プロシネツキ、パンチェフといったテクニシャンがズラリとそろっていた。

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