桑田が肩書通りの「補佐」に徹することができれば楽しみだ
それにしても、原辰徳監督(62)はすごいことをやる。春季キャンプを目前に控えたこの時期にビッグネーム、桑田真澄(52)の入閣である。
投手チーフコーチ補佐に就任する桑田は、これまでプロ野球での指導経験はない。そんな元エースを15年ぶりに古巣巨人へ迎え入れた原監督の狙いは、組織の活性化だろうと推測する。
巨人は2年連続で日本シリーズに敗れたとはいえ、セ・リーグのペナントレースでは連覇を達成している。セ5球団には王者として見上げられる存在だが、原監督はそれをよしとしていない。さらに、上を目指す――。桑田招聘でそんな気持ちをチームの内外に表明したのだと思う。
この大胆人事で肩書的には桑田を従える形になった宮本和知投手チーフコーチ(56)の能力を私は買っている。元木大介ヘッドコーチ(49)も同様だ。就任1年目の一昨年、テレビで活躍していた2人はプロでの指導者経験がなかったこともあって、その手腕を疑問視したり、揶揄する声が少なからずあった。