著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

いつもより真面目なトーンで池江璃花子の復活を語りたい

公開日: 更新日:

 池江璃花子選手が日本選手権女子100メートルバタフライで3年ぶりに優勝した。難病を抱える人々がどれだけ勇気を与えられたか。

 いつもよりちょいと真面目なことを書かせてもらう。抗がん剤投与の苦しさは経験したものじゃなけりゃ分からん。オレも一応経験した。1カ月に6回投与されて、がん細胞とともに健康な細胞まで退治される。筋肉は剥ぎ取られ、ついでに髪の毛も剥ぎ取られる。

「マツザキさんの場合は髪形の心配がそもそもないですから、よかったですね」と医者に言われて力なくワハハと笑いこそすれ、生きるために最低限度必要な活力も奪われたんだ。なんとか医者から「寛解」と言われてどうにか息をしているが、外からのウイルスの不意の攻撃に対して、抵抗力は健常者よりも格段に落ちた状態で生きていく覚悟が要るんだ。そんな環境で、スポーツ選手として復活することがどれほどの努力と精進を要するか。そこんところをみんな、想像してもらいたい。

 この競泳日本選手権大会が「東京五輪の選考を兼ねた」というただし書き付きだというのが、とても気になる。

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