著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

メジャーで実績のない指揮官はおちおち入院もできない

公開日: 更新日:

■絶対安静の指示を無視

 実績に乏しい監督や立場の弱い監督はこうはいかない。

 一昨年9月、ナショナルズのデーブ・マルティネス監督は、ポストシーズンに進出できないとクビが確実な情勢だった。それがプレッシャーになって狭心症が再発。入院を余儀なくされカテーテル治療を受けた。これは体に大きな負担がかかる治療だが、同監督は医師の絶対安静という指示を無視して3日間欠場しただけで現場に復帰。ナショナルズの選手たちは監督が蒼白の顔でスピード復帰したことに奮い立ち、最後の8試合をすべて勝ってワイルドカードでのポストシーズン進出を実現。その勢いを駆って地区シリーズ、リーグ優勝シリーズ、ワールドシリーズで強敵をなぎ倒し奇跡の世界一を成し遂げた。

 これとは逆に、手術を受けた監督の早過ぎる復帰がマイナスに作用するケースもある。ヤンキースのブーン監督は心臓に持病があり、今年のキャンプで再発の兆候が見られたため3月4日に戦列を離れて入院、左鎖骨下を切開してペースメーカーを埋め込む手術を受けた。球団内で高く評価されていないことを知っているブーン監督は、通常10日前後必要な入院を2日で切り上げ現場に復帰した。しかし、無理に復帰したため顔は土色でコメントも支離滅裂。監督の病人然とした様子はチームの士気を下げることにもなり、ヤンキースは開幕から絶不調。4月18日時点で地区最下位に沈んでいる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状