今度は巨人・坂本が骨折…頻発する帰塁故障は防げないのか
不注意か、それとも避けられるケガなのか。
10日、右手親指の骨折で登録抹消となった巨人の坂本勇人(32)。原監督をはじめ首脳陣が真っ青になったのが、9日のヤクルト戦、五回無死一、二塁の場面だ。
一塁走者の坂本は捕手からの牽制にヘッドスライディングで帰塁。セーフになったものの、塁上で右手を押さえるなど苦悶の表情を浮かべ、六回の守備から交代した。
8日にはソフトバンクのグラシアルも二塁走者として、打者の三ゴロで慌てて二塁へ帰塁した際に頭から滑り込んで右手を負傷。中指と薬指の靱帯を損傷し、さらに薬指の骨折もあって長期離脱を余儀なくされた。
ヤクルト、ソフトバンクで守備走塁コーチの経験がある飯田哲也氏は「帰塁によるケガは防げるケースと防げないケースがある」と、こう続ける。
「たとえば帰塁時に伸ばした手を野手に踏まれる、野手の足にぶつかるなどは避けようがない。グラシアルは後者ですね。よく『足から帰れ』という人もいるが、とっさにスライディングするのは難しい。どうしても頭から帰ることになる。ここで重要なのが指を伸ばさないこと。僕は現役時代、ヘッドスライディングする際は手を地面と垂直に立てて、手のひらの手首に近い部分でベースにタッチするようにしていた。それでもセーフになりたい一心で指を伸ばし、骨折したこともある。なかなか難しいんですよ」