エラーしたとき村田兆治さんは怒るどころか励ましてくれた
                        
 村田さんが復活を遂げた85年は、ほぼ二塁を守ったが、エラーを犯したときは肝を冷やした。
 当時は何かミスをしようものなら、先輩選手から大声で怒鳴られた。恐る恐るマウンドへ向かい、村田さんに「すいません!」と頭を下げた。
 すると村田さんは私を怒るどころか、「おまえはしっかり声を出して、内野を引っ張れ!」とむしろ励ましてくれたのだ。
 村田さんが少なからず自分の存在を認めてくれているような気がして、うれしかった。エラーしないよう、ミスをしないようにもっともっと練習しなきゃいけないと強く思ったものだ。
 そんな村田さんに一度だけ、叱られたことがある。
 大阪遠征中だった。選手仲間と2、3人で外食した後、おやつ代わりにたこ焼きやお好み焼き、ギョーザを買い込み、宿舎へ帰ると、ロビーで村田さんとバッタリ鉢合わせた。村田さんは私たちの顔を見るなり、「そういうものばっかり食べたらダメだぞ!」と一喝した。村田さんは金田正一さんの影響もあって、健康に気を使っていた。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                